理科カリキュラムを考える会では、毎年1回(1月のはじめ、または12月の終わり)全国大会を開催しています。全国大会の目玉は2つあります。ひとつは、1年間に日本各地の研究グループで取り組まれたカリキュラム研究を発表・検討することです。もうひとつは、その年に最も重要であると考えられる科学教育の問題点について、専門家の方々に講演をしていただき、それを元に議論し意見を表明する場を持つことです。会員・非会員に関わらず広くご参加いただけます。会員の皆様には事前事後の資料送付やメーリングリストでの意見交換などの特典があります。全国大会への参加を機にご入会下さい。
NPO法人理科カリキュラムを考える会(理事長・滝川洋二)は、理科教育の視点から世界の教育との比較を行い、教育予算およびカリキュラムの見直しに関しての提言を含めたシンポジウムを行います。
国際教育指導環境調査(TALIS)の報告がされ、日本の教員がいかに多忙であるかが浮き彫りとなってきました。実際の教育現場では何が問題となっているのでしょうか?教員の数は適切なのでしょうか?
急激に少子高齢化に向かう日本が世界の中で名誉ある地位を占め続けるには、国の予算も大きく見直さなければなりません。現在、日本の公財政教育支出はGDP比ではOECD31カ国中で最低です。そのため、大学卒業までにかかる教育費が高く、少子化に拍車をかけています。しかし、財務省は少子化を理由に教育予算をさらに削減する動きを見せています。いまこそ私たちが声を上げるときではないでしょうか。
また、幼稚園から大学までを見通した理科教育の流れを考えたとき、小学校の3年生で初めて科学的な学習が始まるということが、その後の理科教育に大きなしわ寄せを引き起こしています。幼稚園や小学校1・2年生で理科的な学習をどのように行うのか?という問題を考え、全体を見通した理科カリキュラムの提案につなげて行きたいと考えています。