理科カリキュラムを考える会では、毎年1回(1月のはじめ、または12月の終わり)全国大会を開催しています。全国大会の目玉は2つあります。ひとつは、1年間に日本各地の研究グループで取り組まれたカリキュラム研究を発表・検討することです。もうひとつは、その年に最も重要であると考えられる科学教育の問題点について、専門家の方々に講演をしていただき、それを元に議論し意見を表明する場を持つことです。会員・非会員に関わらず広くご参加いただけます。会員の皆様には事前事後の資料送付やメーリングリストでの意見交換などの特典があります。全国大会への参加を機にご入会下さい。
「OECD 国際教員指導環境調査(TALIS 2013)」等の調査から、日本の教員が部活動の指導に多くの時間をかけ、それが大きな負担となっていることが明らかにされています。理科教育を充実させるためには十分な研修や教材研究の時間が必要であり、その観点からも部活動をどうしていくかを考えなければいけません。
そこで今回は「教育という病ー子どもと先生を苦しめる「教育リスク」」(光文社新書)の著者である名古屋大学大学院准教授の内田良氏に、エビデンスに基づいた部活動指導の実情や問題点についてお話を伺います。
また、教員の過重負担の解消について、文科省では「チーム学校」というビジョンを示し、これからの学校の在り方を変えていこうとしています。文部科学省初等中等教育局から安井順一郎企画官をお招きして、その構想や将来像を伺い、学校と教員のあるべき姿について、ともに考えます。
このような取り組みによって教育環境の問題を解消することで、教育方法や授業の内容を常に改善し、教育の質を高めることが可能になります。今回は、全米レベルの科学スタンダードである「次世代科学スタンダード"Next Generation Science Standards (NGSS)"」の内容や取り組みを、全米理科教師協会NSTAの大会に参加した会員から紹介し、時代にあった教育の実現をどのように進めるべきか議論したいと思います。